お産はすべてが安全であるとは限りません。満期で正常と思われていても、急変し医療の介入が一定の割合で必要となります。だからこそ「安全なお産」のために私たちができることを考え準備しています。
夜間でも産婦人科医2名が待機し(当直医1名と待機医1名)、分娩時の急変に対しても迅速に対応します。当院では、京都で最初の認可施設であるNICU(新生児集中治療室)を開設しており、リスクのある分娩や帝王切開時には、分娩時から小児科医が立ち会い、出生直後から診察・治療を行います。入院中の赤ちゃんの診察も小児科医が担当します。
産婦さんの希望に沿った、自然なお産を大切にしたいと考えています。妊娠中から助産師と共にご希望に沿ったバースプランを立てていきます。分娩は、助産師が主体となってサポートします。
もちろん、産婦さん・赤ちゃんの安全が第一です。産婦さん・赤ちゃんの状態によって医療的処置を行う必要があると判断した場合には、十分に説明し同意をいただいて行います。
お産は、産婦さんにとって幸福な体験であるべきだと考えています。
痛みへの恐怖からお産に前向きになれないことや、お産の体験が陣痛の痛みにより恐怖体験に変わってしまうことがないように、お産の痛みを和らげながら、新しい命の誕生を迎えることもできます。
産科医・麻酔科医・小児科医・助産師がチームとなって、安全に痛みを和らげ、お産を乗り越える手助けをします。
けっして受け身ではない「自分らしいお産」によって、お母さんと赤ちゃんだけでなく家族全員が、新しい生活の良いスタートを切ることができます。
妊娠・出産は何かと不安やストレスも大きい10ヶ月です。些細なことでも気楽に話し合うことで精神的にもサポートできるよう努力しています。一人一人が十分に満足できる「自分らしいお産」ができるよう、医師や助産師など、様々な職種が専門性を活かしながら見守っていきたいと考えています。