看護管理部

看護管理部

看護管理部は、2003年1月、医療団各事業体の人事を含む看護業務の全体的管理運営、看護教育を統括し継続教育の充実を図ることを目的として設置されました。

【看護管理部の基本方針】

医療団の理念(病院の理念)に沿い、各事業体の看護・介護職がそれぞれの専門職能を発揮して、Evidenceに基づいたTender  loving careが実践できるように支援します。

【看護管理部の期待される看護師像】(2017年3月作成)
  1. 基本理念である全人医療を理解し、実践できる。
  2. 他者を思いやる豊かな人間性と高い倫理性を備えている。
  3. ケアの受け手を生活者としてとらえ、暮らしをまもり支える看護ができる。
  4. 専門職として自己研鑽し、他者と共に成長できる。
  5. 多職種と協働し、看護の専門性を発揮できる。
  6. 医療団の担う役割を理解し、地域医療に貢献できる。
【看護管理部の期待される介護士像】
  1. 基本理念である全人介護を理解し、実践できる。
  2. 他者を思いやる豊かな人間性と高い倫理性を備えている。
  3. ケアの受け手を生活者としてとらえ、暮らしをまもり支える介護ができる。
  4. 専門職として自己研鑽し、他者と共に成長できる。
  5. 多職種と協働し、介護の専門性を発揮できる。
  6. 所属する事業体の担う役割を理解し、地域医療介護に貢献できる。

当医療団は、左京区を中心に急性期医療を担う病院、住み慣れた地域での生活をトータル的に支えることを目指す老人保健施設、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を有しており、今後もさらに地域における役割期待も大きくなっていくと考えます。看護職は、事業体間の連携を図り、高齢化の進展に伴い複雑な状況の患者に対する医療と生活の両方の視点を持ち、短期間での集中的な入院医療と、患者および利用者がその人らしく住み慣れた地域で暮らし続けることを支える役割を担っています。

これらの役割遂行のため看護管理部では、独自に作成した段階別実践能力表に沿った教育を行ってきましたが、2016年日本看護協会の「看護師のクリニカルラダー」を活用し、医療団の理念である全人医療の実践ができ、推進者となるために、段階的に到達すべき行動指標を示したものとして「日本バプテスト病院看護職のキャリア開発ラダー」を作成し、運用しています。そして、訪問看護ステーションしおんは2018年「訪問看護ステーションにおける実践例」を基に、続いて老人保健施設は2020年日本看護協会の「高齢者施設における看護師のクリニカルラダー」を基に、それぞれラダーを作成し、人材育成に取り組んでいます。さらに、2020年度に日本看護協会の「病院看護管理者のマネジメントラダー」を参考に、看護管理に関する体系的な知識と技術を示す指標となる「日本バプテスト病院マネジメントラダー」を作成し、運用を始めています。今後これらラダーの活用をより推進し、共に成長し合える職場風土を作り、全人医療を実現する組織として発展して参ります。

また、この3年に及んだコロナ禍は、人々の人生観、仕事観など考え方に大きな変化をもたらしました。ニューノーマルと言われる時代に適応していくために、組織の管理者には更なる柔軟な発想と対応力が求められています。今後、新興感染症や近い将来起こりうる南海トラフ地震など災害対策にも力を注ぐ必要があります。災害時、即座にBCPを稼働させ、いち早く医療団としての役割を発揮できるよう取り組みを強化することも目標に据えています。

【看護管理部の中期的将来構想の策定】

医療団で働く職員の一人ひとりは、医療団にとってかけがえのない財産です。看護管理者には、それぞれが持つ力を高め、その力を発揮することのできる環境をつくることが求められます。組織は一人では成し得ないことをやり遂げるために、同じ志を持った人が集まり、協働して目標を達成しようとするものです。医療団の理念である全人医療の実践を目指し、看護管理部の中期的将来構想を策定し、以下のように図式化しました。

  1. 「管理体制の強化」「継続教育の充実」および「キャリア開発支援」に関する課題に取り組むための計画を立案しました。まずは、継続教育担当者を中心に、教育目標、指導体制、院内研修を見直し、継続教育の充実を図ります。管理者を含めた看護・介護職の中期的な人材育成計画を立て、部署運営の要である師長を支援します。ケアの実践者および管理者のキャリアパスを作成し、キャリア開発ラダーを見直し、各自が自身の将来を描き、目標に向かって計画的に取り組めるようキャリア開発を推進します。
  2. 組織のライン機能を強化し、目標管理を充実させることにより、それぞれの実践力が向上し、動機づけ・やりがいに繋がり、働きやすい職場環境をつくります。
  3. そして、人員確保・定着が安定することにより、安全で質の高いケアを提供することができ、職員が共に育ち成長を続ける組織になっていくことで、医療団のビジョンの達成という成果を導きます。
  4. 災害時、危機的状況に対して被害を最小限に抑え、医療団事業体が速やかに事業を復旧でき るよう、災害対応力の強化を図ります。

看護管理部中期的将来構想