患者さんやご家族、お友達に、楽しく穏やかなひとときを過ごしていただきたい。
そんな願いを込め、ホスピス・緩和ケア病棟では四季折々の行事や日々の催しを大切にしています。
ラウンジでの「小さな音楽会」(毎週火曜日午後)や、お部屋に伺う「訪問演奏」(毎週金曜日午後)では患者さんのリクエストにもお応えしています。
アロマセラピー、アートセラピー、お抹茶会なども随時開催しています。
今年も残り僅かとなりました。ホスピスでは12月22日、少し早いクリスマス会を行いました。
サンタクロースとトナカイがプレゼントを持って患者さんのもとへ。
スタッフからもトーンチャイムと歌のプレゼントを。
クリスマスカードは看護師の手作りで、ステンドグラス風の飾りとサンタクロースの絵葉書はボランティアさんが作成してくださいました。
大勢で集まることが困難となった今年でしたが、病室に集い、音を奏で、患者さんやご家族、スタッフの笑顔に包まれた温かい時間となりました。
“めぐみのみ代の あしたのひかり かがやけり、ほがらかに”
きよしこのよるの3番の歌詞のように、皆様も素敵なクリスマスをお過ごしください。
そして新しい年もまた、朗らかに輝きますように。
病棟の窓から見える如意ケ嶽の木々も色づく頃、11月24日に紅葉狩りのイベントをしました。
お猿さんの顔出しパネルをもって、患者さんのお部屋に伺い、一緒に記念写真を撮りました。
髙瀬先生のギターの音色で「紅葉」や「たきび」を歌いました。
一緒に歌って、ギターの音色を聴き、ある患者さんが「昔エレクトーンを弾いていたことを思い出した」と笑顔で懐かしい思い出を語ってくださいました。
ほっとできるひとときを過ごせた紅葉狩りでした。
10月30日、ハロウィンのイベントをしました。
全身仮装したスタッフが各部屋を訪れると、患者さんやご家族が目をまん丸にしながらも笑顔で迎え入れてくださいました。
音楽療法士・高瀬先生のギター伴奏で『里の秋』や『小さい秋みつけた』を歌って、ワイワイ記念撮影した後には、スタッフ手づくりの折り紙・『かぼちゃ箱』に、可愛いお菓子を詰めてプレゼントしました。
面会制限が続く短い時間の中ではありますが、患者さんやご家族と笑顔あふれる、童心に帰るひとときを過ごすことができ、小さないたずらが大成功した一日でした☆
今年の十五夜は10月1日ですが、ホスピスでは9月29日にお月見イベントを行いました。
スタッフ手作りの満月とすすき・紙粘土の月見団子を携え、各お部屋を訪問しました。
折り紙のうさぎをプレゼントし、みんなでうさぎの帽子をかぶり写真撮影 🐇
うさぎの帽子は「かわいいー!」と患者さん、ご家族共に好評で「こんなかわいい写真を撮るのは初めて」と思わず笑いや満面の笑みがこぼれ、とてもなごやかなひとときになりました。
ホスピスラウンジやお部屋からは天気がよければ月が観られます。一年の中で最も空が澄み渡るこの時期にまた患者さんと一緒に美しい月を眺めたいと思います。
ホスピスラウンジからは、大文字山の大の字が真正面にながめることができるのが、私たちの自慢です。毎年8/16は、ラウンジの電灯を消し、患者さん、ご家族の皆さんと一緒に大文字の送り火を見上げるのが恒例イベントでした。今年はコロナ禍の影響で大文字は6つの点で灯されることとなり、イベントをどうすべきかと相談した結果、ボランティアさんに切り絵を作っていただき、“手作りあんどん”を作成することになりました。患者さんとスタッフとで切り絵を貼り、“あんどん”を仕上げました。出来上がった“あんどん”は、お一人お一人の患者さんにプレゼントし、お部屋で灯されました。
当日は大文字の送り火よりも“あんどん”の方がきれいだったと、嬉しいお言葉を頂だいしました。
まだまだ残暑の厳しい日々ですが、電灯を消したときに灯される“あんどん”で、一息ついていただけたら、と願っています☆
7月になると、ロビーに患者さんやご家族の願いのこもった短冊が結ばれた笹を飾ります。
今年の七夕のイベントは、看護師お手製の折り紙の織姫様と彦星様、そして音楽療法士の高瀬先生のギターと看護師によるトーンチャイムでの「七夕」「きらきら星」の演奏の届け物をしました。
そして、患者さんが書かれた短冊を片手に記念撮影をしました。
「お父さんと並んで写真なんて、いつぶりかしら」と奥様の笑顔が素敵でした。
7月も雨が多い月でした。七夕の日も雨、空の上の織姫様と彦星様は並んで年に一度の大切な時間を過ごせたかな?
まだまだ、コロナによる影響で、面会制限が続いていますが、みんなの願いが天上の神様に届きますように。
6月第3日曜日は父の日。ホスピスにも嬉しいプレゼントが届きました。
新型コロナウィルス感染防止のため、現在ホスピスボランティアの活動は中止されていますが、ボランティアメンバーのEさんが、お花の写真や絵葉書、切り絵を贈ってくださったのです。絵葉書や切り絵は、Eさんがお住まいの地域の方が作ってくださったそうです。早速ロビーに飾らせていただくと、ボランティアさんの姿がなく少し寂しいロビーが賑やかになりました。
父の日といえば、元気いっぱい!ビタミンカラーのひまわり。患者さんにも元気をお届けできたらと思い、スタッフがひまわりの花を各室にお届けしました。
入院中のMさんは、茶道の先生をされていました。スタッフをお茶でもてなしたいと、小さなお茶会をたびたび開催して下さいました。スタッフ全員がMさんからのおもてなしを受けました。
病室の小さなテーブルの上には、季節を彩った和菓子があり、ソファーに背筋を伸ばして座られているMさんが、お茶を点てて下さいました。
「茶道は『一期一会』です。この一期一会の時間を精一杯おもてなしすることです。」「茶道の心は『感謝』です。」と教えて頂きました。お茶碗の一番美しい部分を見てもらえるようにお茶を出すこと、頂く側は、それを愛で、少しお茶碗を回して、美しい部分に口をつけないよう頂く。茶道の心は、本当におもてなしと、自然への感謝、お茶碗を作った方への感謝、この時間への感謝が込められていると感じました。
ホスピスの由来はホスピタリティーからきています。これからもMさんから教えて頂いた一期一会を大切に精一杯、感謝の心を込めながら看護に取り組みたいと思います。
※使用したお茶碗の数点は、以前入院されていたKさんのご主人が作られ、Kさんが絵付けされたお茶碗です。季節の花々が描かれておりとても素敵なお茶碗です。
京都も非常事態宣言が出て、病院は面会禁止となりました。
ホスピスだけは時間制限の中、面会の許可がでています。
ある患者さんが、「何もない時に入院してしまって残念」とチャプレンにお話しされました。
チャプレンと相談し、イースターのお祝いを患者さんと一緒にしようということになりました。イースターエッグの飾りはチャプレンのお手製です。
そして、数年前にホスピスでお父様を看取られたスイス在住の娘さんから毎年、クリスマスやイースターに贈り物が届きます。トーンチャイムの演奏をしながら各病室を訪問し、スイスからのイースターエッグのチョコの贈り物を添えました。
今日もホスピスは、多くの方々の思いや願いに支えられています。
※イースターは、キリストが復活した日をお祝いするお祭りです。
イースターエッグは、生命の始まりや復活の象徴となっています。
イースターバーニー:うさぎは1度にたくさんの子うさぎを産み、さらに1年に何度も妊娠と出産を繰り返し多産であることから、子孫繁栄を象徴すると考えられています。
新型コロナウイルス感染症が、世界中で猛威を振るっており、ホスピスのボランティアさんの活動や音楽会、イベントなどは2月から中止となっています。
黄色いエプロンをしたボランティアさんたちの姿がなく、コーヒーのいい香りもしてこない病棟はとても静かです。
そんな中、嬉しいこともありました。病棟の介護職さんのお義父さまが、人形作家さんで、可愛い雛人形を病棟に展示してくださいました。お雛様の着物は淡い桜色、お内裏様の着物は爽やかなレモン色で、音符が描かれています♪♪♪
ラウンジがぱっと華やかになりました。
ベランダのお花も、綺麗に咲いています。
まだまだ、コロナウイルス感染症が拡大していますが、来年の春はみんなでお花見ができますように・・・。
2月3日は節分です。カツラやお面で仮装したスタッフが患者さんのお部屋を回ると、鬼になりきったドクターに「まぁぁ、優しそうな鬼さん」と笑顔を見せる方、「お昼のイワシ美味しかった!」と報告してくださる方も。みんなで「鬼はそと〜、福はうち〜♪」と声を揃え、鬼さんに向かって豆をまきました。
6日にはアコーディオン弾きの“あおじぃ”が初登場。「太陽がいっぱい」「パリの空の下」など数曲を情感たっぷりに演奏してくださいました。最後は患者さんやご家族も一緒に「リンゴの唄」「高原列車は行く」などの懐メロを合唱。ロビーはしばし“昭和の空気”に包まれました。
2020年最初のイベントは、毎月恒例のお抹茶会。新年にふさわしい素敵なお花を飾り、心を込めて煎れたお茶やジュースをいただきました。看護師が手作りした紅白の餅花も風情を添え、気分はすっかり「初釜」です。
29日はDUO Angelica(アンジェリカ)さんによるアイリッシュハーブ&ハンマーダルシマーの演奏会。半年ぶりに聞くやさしい音色に、患者さんもスタッフも癒やされました。